なぜ私はローンを組んでまで,50万円のiMacを買ったのか.後半はローンと投資について書きます.
※この記事はiMacの購入体験を用いた,お金に対する私なりの考えをまとめたものです.
当ブログでは金銭関係をはじめとしたあらゆるトラブルに対して責任を負いかねます.ご了承ください.
前回は,お金はゲームのHPに似ているという話をした.
もし,まだ読んでいらっしゃらないならこちらを先に読んでいただきたい.
今回は続きを書こうと思う.
前回の要点をまとめるとこのようになる.
人生において一番大切なのはお金ではない.冒険こそ人生の一番大切なポイントだ.しかし,その一番大切なことをするのにお金が必要になる事は多い.経験を得るためにお金を使おう
これを前提に,今回はローンや投資について考えてみたい.
ローンと投資とは
ローンはスペシャルアイテムの一種である.
私はローンはスペシャルアイテムの一種であるように考えている.どんなアイテムかというと,一時的にHPを増大させるが,一定のダメージを受け続けるというモノである.これを使うことにより一時的に本来の能力より高い能力を獲得することが可能になる.問題は,この能力の高い状態で何をするかということである.
能力を高めたのに,何もしないのでは意味がない.この状態を活かして,新しい冒険に出た方がいいだろう.
それが投資につながる.
これをより現実に即して考えてみれば,ローンとは未来の自分に支払いを行ってもらうシステムと言える.現在の自分では買えないモノ(出来ないこと)に対して,その負担を未来の自分に任せて成果だけを得ようとするシステムだ.
例えば,今回の私のiMacは3年ローンで購入したモノだ.その額は約50万円.
現在の私では,50万円を一括で払うのは経済的負担が大きすぎる.だから,その負担を今後の36カ月間の自分に負担してもらうのである.3年ローンだと毎月の支払いは約15,000円,今後3年間という未来の自分に毎月約15,000円を払ってもらうのだ.こうして成果(iMac)を手に入れて,負担(支払い)を未来の自分に任せるというローンが発生した.
しかし,中にはこういう意見もある.「ローンとは結局は借金だ.それならば,ちゃんと毎日働いてお金を貯めてから買った方がいいのではないか?」
結論から言うと,私は投資という点から見れば,その意見には同意できない.
この結論を述べるためには,まず投資に対して私がどう考えているかを述べる必要があるので,次に投資についての話をしたい.
投資とは生産性向上と時間購入
私はお金を使った投資には主に2種類があると思う.それが生産性向上のための投資と時間を購入するための投資だ.それぞれ説明する.
生産性向上のための投資
生産性とは,例えば時間に対する成果物の量ということができるだろう.もちろん量だけでなく質というのも大事な要素だが,それは計測が難しいことが多々あるので今回は量に注目して話を進めたい.
1カ月で1000個の製品を今まで作っていたとしよう.しかし,今月からもう1台機械をローンを組んで導入した.すると,単純計算で倍の2000個の製品が作れるようになる.つまり,時間(1カ月)に対する成果物の量(製品の生産数)が増えたのだ.これが生産性向上である.そして,生産数が増えれば収入も増える(もちろん需要などの問題はある).するとローンを組んでも,収入に対する負債の割合が小さいので何の問題も無く工場は稼働を続けられる.この収入に対する負債の割合が小さいという状況を続けられる限り,これは生産性向上のための投資といえる.つまり,収入が増え続けるのだ.そして,新たに投資が可能になる.このスパイラルが回るのが理想である.
今回,私が50万円のiMacを購入した理由の1つはここにある.私は現在大学院を卒業したばかりで,仕事を探している状態だ.そして,できればパソコンを使った在宅でできる仕事をしたいと考えている.そうするとパソコンというのは私にとって生産性に直結する部分である.以前もパソコンは当然持っていたが,正直性能は高く無く,フリーズや処理落ちも頻繁に発生していた.つまり,生産性が低かったのだ.そこで,今回ローンを組んでパソコンを購入した.生産性向上のための投資である.
さらにパソコンの場合は,そもそも性能が足りないものでは圧倒的に不利になる場合も存在する.例えば,動画編集だ.動画編集をしたい場合は動画編集用のソフトを使うのが一般的だ.しかし,そういうソフトが要求するパソコンスペックは基本的にハイスペックである.
なので,動画編集をしたい場合に性能が足りないパソコンしか無いと,かなり厳しい制作環境になってしまう.しかし,ハイスペックパソコンなら動画編集の経験を得ることが出来るし,それはスキルにもなる.
時間を購入するための投資
もう一つ,時間を購入するための投資がある.
先ほどは2台の機械で2000個の製品を作る例を見た.
しかし,この例ではこういう考え方もできる.
生産量が2倍になったのは,機械が2台になったことにより生産する速度が上がったからだ.今までは2週間に500個しか生産できなかったが,今は2台あるので2週間で1000個生産できる.
すると,別の選択肢が生まれる.生産量は1000個で固定しよう.しかし,2週間だけで1000個を生産することが出来るようになったのだから,もう2週間は別のことに時間を使う という選択肢.つまり,自由な時間が増えるのだ.その自由な時間は別の事業のために使っても良いし,仕事では無く友人,家族,恋人と過ごしてもいい.一人でグータラしていても良い.ともかく,今までは時間が足りなくてできなかったことが可能になる.これはある意味で時間をお金で買ったことになる.つまり,別の経験を積むチャンスが増える.
これが私が50万円のiMacを購入したもう一つの理由である.
パソコンの処理性能は基本的に時間を買うものだと思っている.例えば,同じ作業内容でも処理性能が違えばフリーズする頻度は減るし,動作も安定して快適に作業できるようになる.結果として作業にかかる時間も短くなる.
そして,もし空いた時間増えれば新しいスキルを学ぶ時間なども増える.1日は万人にとって24時間しか無い.これは大統領でも企業の社長でもサラリーマンでも学生でも,等しく24時間だ.それは変わらない.しかし,生産する速度が上がれば余剰時間が増えるのだ.この時間はいかに投資を行うかという点で大きく変化する.
ちゃんと働いてお金を貯めてから買った方がいい?
以上の2点が私の投資に対する基本的な考え方だ.
そこで先ほどの「ローンとは結局は借金だ.それならば,ちゃんと毎日働いてお金を貯めてから買った方がいいのではないか?」という意見について考えてみたい.
私は投資という点から見れば,その意見には同意できない.と述べた.
なぜなら,お金を貯めてから買っても,貯める前にローンを組んで買っても結果が同じならば早いうちに買った方がいいからだ.
もし私が今回のiMacを毎月15,000円ずつ貯金して3年後に購入したとしよう.すると,私はその3年間を生産性の低いままで過ごさなければならない.もし私の現在のレベルが10だとしたら,3年後の成長は15くらいにしかならないかもしれない.なぜなら武器が(iMac)が強く無いので,その武器で戦える相手としか戦えないからだ.
一方,今強い武器(50万円のiMac)を持っていればレベルが10でも武器が強いので,戦える相手が増える.すると,より経験値を溜めやすくなる.結果3年後には30レベルくらいになれるかもしれない.
このようにローンは,収入に対する負債の割合が小さい限りは現在の自分にパワーを与えてくれる存在となりうる.だから,私はお金を貯めてから買うよりはローンで先に購入してしまうのが良いと考えている.
他方,これが当てはまらない場合ももちろんもある.大きく分ければ2パターンだ.
それは収入に対する負債の割合が大きい場合とローンの対象が投資では無く浪費である場合だ.
最初の収入に対する負債の割合が大きい場合というのは,例えば給料が毎月20万円なのに毎月15万円払いのローンを組む というような場合だ.これがまずい状況であるのは自明である.生活が出来ないからだ.人生を賭けた博打になる.
もう一つは,単純に無駄遣いのパターンだ.私は今回は仕事で使うことを見越してiMacをローンで購入した.ここでiMacを購入すれば将来はより大きな利益となって返ってくると考えたのだ.ここでいう利益とは金銭的なものに限らない.例えば,性能のいいパソコンを使うことによって,そのパソコンの使い心地を知ることが出来る.すると,今後の自分に必要なパソコンにはこのくらいの性能が必要になるということや,このパーツは必要ないというような判断もできるようになる.つまり,ハイスペックパソコンを使うという経験も利益になるのだ.
しかし,例えばローンを組んでテレビを買おうとは私は思わない.私の場合はテレビを見ていても生産性が上がる事は無いし,そもそもそこまでテレビを見ない.つまり,利益がほとんどないのだ.こういうものはローンでは無く,貯蓄に余裕があるときに買おうと私は考える.
まとめ
私は今回のiMacは投資だと考えて購入した.
この投資に見合うだけの働きをせねば・・・
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