最近,「イギリスの大学院入学した時にはどうやって英語勉強したんですか?」という質問をよく受けるようになって来たので,私自身の備忘録としても英語の勉強法をまとめておきたいと思います.
今回はReading編.
前回の記事で,私は英語を勉強するときにReading→Listening→Writing→Speakingの順番を意識したことを書きました.(まだお読みで無い方は,先にこちらをご覧頂くと,今回の記事が分かりやすくなると思います.)
その順番通りに話を進めようと思うので,今回は私が行ったReadingの勉強法をまとめます.
Readingを最初に勉強する理由
理由は前回も述べたとおり,インプットがないとアウトプットはできないこと,自分のペースで勉強をした方が身につきやすいと思うことという2点です.
当然ですが,知らないものについては何もできません.ラケットを握ったことが無いのに,いきなりテニスをしようとしても難しいでしょう.やはり,最初はラケットの握り方を学んだりボールを打つ感覚を覚えてたりして,始めてゲームができるようになります.それと同じで,英語の単語を1つも知らないのに英語を話そうとしても話せません.単語のスペルを知らないのに,英作文なんて不可能です.だからこそ,インプットを最初に行うべきです.
さらに,いきなりリスニングのような瞬間的な動作を求められるものを行おうとしても難しいものがあります.やはり,一番最初はゆっくりでも確実に習得できるものから始めた方がいいというのが私の考えです.
そこでインプットであり,瞬間的な要素が無いReadingから勉強しようと思いました.
私のReading勉強で使っていた教材と勉強法
では私がReadingの勉強に使っていた教材を紹介したいと思います.主に2つあります.
BBC
日本のNHKにあたる,イギリスの国営放送局BBCのホームページです.
このBBCは無料で良質なコンテンツを提供してくれています.毎日更新されるので,いくらでも勉強することが可能です.ニュースは政治からスポーツと幅広く記事が提供されているので,勉強を始めた初期の方は自分の好きな分野の記事を読んでいくといいでしょう.100やったら次の日のは休むという習慣よりも,毎日50ずつ進めるという方が身につきます.そういうわけで,最初のうちは毎日継続させるという目標を達成させるために好きな分野の記事を読んでいくといいと思います.
しかし,好きな記事しか読んでいないと偏った知識になってしまいがちなので,毎日英語に触れるという習慣が身に付いたら,少しずつ違う分野の記事にも手を伸ばしていくと良いでしょう.
BBCを使って勉強するときの私の目的は,もちろんニュースを読んでリーディング力を高めることもありますが,新しい単語・新しい表現を学ぶことを最大の目的として使っていました.
何度も繰り返しますが,インプットなくしてアウトプットはありません.アウトプット量はインプット量に比例すると私は思います.そのため,私はまずインプットを行いました.
毎日BBCのホームページを開き,興味のあるニュースを見つけ,意味が分かるまで読み込みました.そして,知らない単語や分からない表現は自分でリストを作ってまとめていきました.
単語や表現は文脈や内容によってニュアンスが変わることも多々あるので,この訳が常に当てはまるわけでは無いと考え,なるべく単語の根幹になりそうな訳を選んでまとめました.知っている単語でも読んだときにピンと来なかったり,「確かこういう意味だったはず・・・」のように不安げなものも全てリストに載せていきました.そして,このリストをまとめた後は隙間時間や夜眠る前などに見直して定着させるよう努力しました.(それでも忘れてしまうんですがね泣)
そして,このリストを覚えるときに意識していたのは実際にその単語・表現を使っている自分をイメージすることです.
単語を単語して覚えるのではなく,どういう場面,どういう会話でこの単語は使うだろうか?どういう質問がきたらこの単語を使うだろうか?質問に対して自分はこの単語を使ってどういう風に答えるだろうか? ということを常に意識するようにしていました.当然ですが,僕らは単語テストで合格するために勉強をしているわけではありません.実際に会話をしたり,考えを書いたりするために勉強しているのです.単語テストの勉強と,実際に使うということは別物です.
なので,実際に使うときのイメージを意識して単語のリストに向き合うことが大事だと思います.
* 文を読むということ自体に関するテクニックやアドバイスは書店にいくらでも溢れていて,私が改めて書かなくとももっと良い参考書があるため書きません.もし,そう言った本を探しているという方にはこちらをオススメします.
番外編 iPadで英語学習
このBBCとiPadを組み合わせた勉強法を,別の記事で書きました.iPadは参考書やノートなどの重たい荷物をiPad1台にまとめて持ち歩けるので,とても便利です.
こちらの勉強法で勉強するときはシャドイングも同時に行っていました.シャドウイングに関してはLIstening編で詳しくまとめたいと考えています.
スコアに直結!IELTS徹底対策テキスト&問題集
こちらの教材は主にIELTS対策のために行っていました.この記事はIELTS対策の記事では無いので,この教材に関する説明は簡素なものにとどめます.
著者の方はIELTSの試験管の経験があり,日本でも英語教育に関わっているため,日本人に多いミスや特徴を把握されています.なので,IELTSを受ける予定の方にはこの本はとても参考になると思います.
IELTSは関係なく普通に英語を勉強している方でも,この本で紹介されるスキミング(要点を絞って読む)の技術などは応用範囲が広いので,IELTSだけでなく日常の生活でも役に立ちます.
自分のペースで進められるからこそ,ゆっくり確実に
Readingは自分で納得できるまでゆっくりと確実に勉強していけるのが最大のメリットだと私は考えています.文法事項を確認するもよし.文構造に注目するもよし.自分の単語リストを作成するもよしです.
何をするにしても,自分のペースで進められるからこそ確実に身につくように丁寧にやるという気持ちが大切だと思います.