MEG(Magnetoencephalography)
これまでにfMRIやEEGといった技術を紹介してきたが, 今回はMEG(Magnetoencephalography)についてまとめる.
MEG(Magnetoencephalography,脳磁図記録)は, 脳内の神経活動に伴って発生する微弱な磁場を計測する非侵襲的な脳機能イメージング技術である. この技術を用いれば主に脳の電気的活動をリアルタイムで捉えることができるため, 神経科学や臨床医学において重要な役割を果たしている.
原理としては, ニューロンの活動により生じる電流が磁場を生成するという物理現象に基づいている. この特性を用いることで脳の表面近くの活動を高い時間分解能(ミリ秒単位)で測定でき, EEG(脳波計)と比較しても空間分解能が優れている.
MEGの主な応用分野としては, てんかんの焦点部位の特定, 脳腫瘍の手術計画, 認知機能の研究などが挙げられる. また, MEGは脳の機能的結合性(Functional Connectivity)の解析にも用いられ, 異なる脳領域間の相互作用を明らかにすることが期待されている.
これらは言語学的にはネットワークの総体としての脳の研究に応用が期待される.
参考文献
- Brain & Mind Research Center 脳とこころの研究センター MEGについて(https://www.med.nagoya-u.ac.jp/noutokokoro/ippan/mr_meg.html)
- Brain & Mind Research Center 脳とこころの研究センター 脳磁計による脳磁場計測(https://www.med.nagoya-u.ac.jp/noutokokoro/machine/meg.html)