Obligatory Contour Principleの具体例


以前の投稿で, Obligatory Contour Principle: OCP についてまとめた. これは音声および音韻の表現において, 近しい音素の隣接を回避するために修正が行われることを説明する原理である.

これの具体例を最近見つけた. BEYOOOOONDSというアイドルグループの曲に「Do-Did-Done」という曲がある.

(本来はすべきではないが)トピックがカジュアルなこともあり, 今回はあえて, これをカタカナで表記するが, この曲名の発音は次になるとのことだ.

a. *ドゥ-ディドゥ-ダン /dúdɪddʌn/

b. ドゥ-ディ-ダン /dúdɪdʌn/

これを見るとあることに気づく. 本来発音されるべき /d/ の音(aの太字部分)が削除されているのだ.

これもOCPとして説明できる可能性がある.

つまり, 本来別々に発音される did /dɪd/ と done /dʌn/ が曲名となり連続して発音されるようになった際に d が隣接することとなり, OCPの原理に従って削除された結果最終的に /dúdɪdʌn/ になったのではないかという分析である.

もちろんこれは仮説ではあるが, 日本のアイドルグループも英語の曲名に対して無意識のうちにこの原理に従っていたとしたら非常に興味深い.

参考文献

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