AI第一で文章を執筆する.
以前の投稿で,Gensparkについてまとめた.今回はそれを踏まえて,Felo,ChatGPT,Gensparkを組み合わせて試験的に記事を執筆してみた.
作業フローは下記である.
- Feloにて対象の項目を調査
- それをChatGPTに渡し,記事執筆をしてもらう
- Gensparkでファクトチェック
Step 1 Feloにて対象の項目を調査
下記のような質問をいくつか投げてみた.
質問
言語学におけるpostlexical レベルの現象とはなんですか?
具体例も合わせて説明してください.
回答
言語学における「postlexicalレベルの現象」とは?
Postlexicalレベルの現象とは、生成音韻論や最適性理論などの音韻論的枠組みにおいて、語彙的な処理が完了した後、文法的・音韻的な規則が適用される段階で生じる現象を指します。この段階では、単語単位ではなく、文や句といったより大きな単位で音韻的な操作が行われます。これらの現象は、文法的な構造や文脈に依存しており、語彙レベル(lexical level)での処理とは異なる特徴を持ちます310。
特徴
- 文脈依存性: Postlexical現象は、文や句の構造に基づいて適用されるため、単語単位ではなく、発話全体の文脈に依存します3。
- 音韻的操作: 主に音韻的な変化(例: 音の挿入、削除、同化など)が含まれます7。
- 後処理的性質: 語彙的な処理が完了した後に適用されるため、語彙的規則(lexical rules)とは区別されます7。
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具体例
以下に、言語学で観察される代表的なpostlexical現象を挙げます。
1. サンディ現象(Sandhi)
- 説明: サンディとは、単語の境界で音が変化する現象を指します。例えば、フランス語や中国語などで観察される音韻的な変化がこれに該当します。
- 例: フランス語では、単語の末尾の子音が次の単語の母音と連結する「リエゾン」があります(例: les amis [lez‿ami]、「友人たち」)。
- 特徴: 文全体の構造に基づいて適用されるため、典型的なpostlexical現象とされています3。
2. 音の同化(Assimilation)
- 説明: 隣接する音が互いに影響を与え、発音が似たものに変化する現象です。
- 例: 英語では、”input”が速く発話されると[ɪnpʊt]が[ɪmpʊt]のように変化することがあります。
- 特徴: 文脈や発話速度に依存するため、postlexicalレベルでの現象とみなされます7。
3. 音の削除(Elision)
- 説明: 発話の流暢さを保つために、特定の音が削除される現象です。
- 例: 英語の”friendship”が速く発話されると、[frɛn(d)ʃɪp]のように[d]が削除されることがあります。
- 特徴: 文脈や発話スタイルに依存するため、postlexical現象に分類されます10。
4. トーンの変化(Downstep/Downdrift)
- 説明: アフリカの言語(例: サラマッカ語やパピアメント語)では、文全体のトーンが段階的に低下する現象が観察されます。
- 例: サラマッカ語では、文中の特定の位置でトーンが下がる「ダウンステップ」が見られます。
- 特徴: 文全体の音韻的構造に基づいて適用されるため、postlexical現象とされています4。
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まとめ
Postlexicalレベルの現象は、語彙的な処理を超えた文脈依存的な音韻的変化を指します。これには、サンディ現象、音の同化、削除、トーンの変化などが含まれます。これらの現象は、文や句といった大きな単位で適用され、発話全体の流暢さや自然さを保つ役割を果たします310。
1 https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/9783110730081-016/pdf?licenseType=restricted
2 https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/9783110882933.187/pdf?licenseType=restricted
3 https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/9783110858532.453/pdf?licenseType=restricted
4 http://journals.linguisticsociety.org/proceedings/index.php/BLS/article/view/3843
5 https://www.degruyter.com/document/doi/10.1515/9783110889376/pdf?licenseType=restricted#page=325
6 https://matsuyama-u-r.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=2838&file_id=22&file_no=1
7 https://www.jstor.org/stable/4178523
8 https://www.jstor.org/stable/4176728
9 https://researchmap.jp/shuichiro.nakao/published_papers/20069997/attachment_file.pdf
10 https://tohoku.repo.nii.ac.jp/record/132174/files/0916-989X-1996-5-1.pdf
11 https://repository.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/record/2002771/files/ggr_043009.pdf
12 https://www.semanticscholar.org/paper/afed6c6f15784df94548e8e845610d18fa8db1e3
13 https://www.semanticscholar.org/paper/9f8525bdd229feb5eb620f96f61b936d7ca76a6a
14 https://icu.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=305&item_no=1&page_id=13&block_id=28
15 https://www.semanticscholar.org/paper/d66dda28a3754b71703bde2aa559ed93e86800e9
16 https://lin.ufl.edu/wp-content/uploads/sites/102/DowningKra%CC%88mer-ACAL51-52PhrasalVH-Final.pdf
17 https://link.springer.com/article/10.3758/BF03198291
18 https://www.semanticscholar.org/paper/e21ff81fad7bcaca19fd70fdcbcb7fdf99644d5b
19 https://core.ac.uk/download/pdf/290526743.pdf
20 https://www.semanticscholar.org/paper/95efd74f849bc8ba97fa62928be4896bc23593ec
21 http://www.ritsumei.ac.jp/ir/isaru/assets/file/journal/22-3_13_Miyake.pdf
22 https://www.semanticscholar.org/paper/55e0da224829e4b648bb89c89f5664a1b90690e5
23 https://johnlipski.github.io/sfaces.pdf
24 https://matsuyama-u-r.repo.nii.ac.jp/?action=repository_uri&item_id=1667&file_id=21&file_no=1
25 https://repository.ninjal.ac.jp/record/485/files/papers0105.pdf
26 https://www.semanticscholar.org/paper/39f1ea700330b5d09c34dea785eddfbe2fd0c690
27 https://www.semanticscholar.org/paper/7aa52d11c343a38795db09da9e65187f78585027
28 https://www.semanticscholar.org/paper/1beae88625110f6611471d26c446da5e7e08bbef
Step 2 それをChatGPTに渡し,記事執筆をしてもらう
ここに対して記事の執筆を実行.
出てきたものが下記.
人間の言語には複数のレベルがある。今回はその中でも、語彙的処理を超えた音韻的変化が生じるpost-lexical レベルの現象についてまとめたい。これは語彙レベルの処理が完了した後に、文や句といった大きな単位で適用される音韻的規則を指す。この段階では、文脈や統語構造に基づいて音韻的な操作が行われる点が特徴的である。
post-lexical レベルの現象にはいくつかの主要な特徴がある。第一に、文脈依存性が挙げられる。これらの現象は、単語単位ではなく発話全体の構造や文脈に基づいて適用される。第二に、音韻的操作である。例えば、音の挿入、削除、同化など、発話の流暢さや自然さを保つための音韻的変化がここに含まれる。第三に、これらは語彙的処理が完了した後に適用される後処理的性質を持つ点である。このため、語彙レベルの規則とは異なる段階で機能している。
具体的な例を挙げると、まずサンディ現象(sandhi)がある。これは単語の境界で音が変化する現象で、フランス語の「リエゾン」に代表される。たとえば、les amis(友人たち)を発音する際、[lez‿ami]のように単語間で音が連結される。この現象は文全体の構造に基づいて適用されるため、典型的なpost-lexical 現象である。また、英語の音の同化(assimilation)もその一例であり、たとえば”input”が速く発話されると[ɪnpʊt]が[ɪmpʊt]に変化することがある。
さらに、音の削除(elision)も重要な例である。英語では、“friendship”の[d]が速い発話では削除され、[frɛn(d)ʃɪp]のように発音されることがある。また、アフリカのいくつかの言語では、トーンの変化(downstep/downdrift)が観察され、文全体のトーンが段階的に低下する現象がpost-lexical レベルの一環として機能する。
これらの現象は、単語単位での処理を超えて文脈や統語構造、韻律構造に依存する点で特異的である。言語の自然な発話を可能にするために重要な役割を果たしているのである。このようにpost-lexical 現象は、音韻論だけでなく、統語論や韻律論との接点を考える上でも重要な研究対象である。
Step 3 Gensparkでファクトチェック
上記の記事をGensparkでファクトチェックした.結果は下記.
151の情報源を検討した結果、post-lexical音韻過程の概念は部分的に支持されました。フランス語のリエゾンは、語彙処理を超えた音韻的変化を含む現象であり、特定の統語的文脈で発生しますが、post-lexical過程として明示的に分類されているわけではありません。英語の同化や削除も、調音の容易さに基づく音韻過程であり、post-lexical現象として考えられますが、これらがpost-lexical過程として明示的に分類されているわけではありません。アフリカの言語におけるトーンは、形態統語的な機能を持ち、トーン変化がpost-lexicalである可能性を示唆していますが、明示的にpost-lexicalであるとは述べられていません。したがって、post-lexical音韻過程が語彙処理後に生じることは確認されますが、具体的な例についてはさらなる研究が必要です。
ここまでの作業が10分足らずで完了した.これは驚異的な生産性である.他方,生産性が高すぎる故に,もはや人間ではチェックが追いつかない.
使い所をかなり吟味する必要がありそうである.