論理的な推論能力を有したAI
ChatGPTを世に送り出し, 生成AIブームを巻き起こしたOpenAIは, 新しいモデルであるChatGPT o1-previewをリリースした. このモデルは, 回答を始める前に「考える」という作業を挟むことにより, 論理的な推論能力が大きく向上したとされる.
私も試しに使用してみたが, 現段階では以下のような印象を持っている.
- プロンプトを詳細に練り込む複雑な作業においては, 明らかに回答の精度が向上した.
- プロンプトが1文で済むようなシンプルな問いに対しては, それほど変化を感じなかった.
端的に述べれば, OpenAIの発表通り, 論理的な過程を求められる処理において非常に有用なモデルと言える. しかし, 現在このモデルはpreview版であり, 1週間あたり30回までという使用制限がある.
この制限は将来的に緩和される可能性があり, モデルのさらなる進化が期待される. 個人的には, 学習だけでなく推論に焦点を当て, その分演算能力を割くことで, モデルの能力向上が図られた点が非常に優れていると感じている. これはAI開発が新たなステージに突入したことを示しているだろう.