構成論的な研究とは

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人間の言語がどのように進化してきたかは非常に重要な問いである一方で、それは従来は研究するのが非常に難しい分野であった。なぜなら、言語は化石を残さないため、どうしても客観的な研究ができず、思弁的な説になってしまっていたためである。

しかし、近年の計算能力の発展によりコンピューターシミュレーション等が実現できるようになったため言語進化のシミュレーションが可能になってきた。

そういった背景で構成論的なアプローチを用いた研究が行われるようになってきた。

ここで構成論的な研究とはどういうものかをまとめてみたい。Hashimoto (2004)は下記のように説明し特徴づけている。

• 構成論的アプローチとは、理解しようと試みる対象を、コンピュータシミュレーションやロボットなどをもちいてつくり、そして、それを動かすことによって理解するという方法論である.

• この方法は、実証的観察が困難な現象や、進化のように歴史性・一回性をもつ現象の理解に特に意味を持つ。

• 構成論的手法では、理解したい対象をそのまま作るのではなく、その元となるシステムを用意し、そのシステムが自ら変化するプロセスを組み込むという方法が採られることが多い。この方法では、複雑すぎてわからないものを作ることはできないというパラドックスから解放される。
(Hashimoto 2004)

参考文献

  • 橋本敬. (2004). 言語進化とはどのような問題か?~ 構成論的な立場から. 第 18 回人工知能学会全国大会講演論文集, 1-8.

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