一年半越しの想いを実らせて,先月MacBook 12inchを購入しました.久々に胸が高まるApple製品に出会えました.そのレビュー記事です.
振り返れば2017年のWWDCで発表されて以来ずっっっっと買おうと思っていたのですが,ついついタイミングを逃してしまい.2018年モデルが出たら買おうと決めたはいいものの,なんと2018年はMacBook Airは出てもMacBookは出ず.大学院生活も忙しくなってきて,もう待ってられるか!と先月買ってしまいました.
使ってみて,「もっと早く買えばよかった!!」という後悔をしています.そのくらい良い製品.
1ヶ月ほど使い込んでみたので,それを踏まえてレビューします.
大学生でMacBookの購入を悩んでいる方はこちらも.
スペック
私の買ったMacBookのスペックはこちら.
CPU | Intel Core m3 1.2GHz |
ストレージ | 256GB |
メモリ | 16GB |
メモリだけ16GBにグレードアップしたモデルです.
CPUとストレージもグレードアップするか悩みましたが,このMacBookとは別に,iMacを母艦として使っているのでメモリだけアップグレードすれば問題ないと判断してこの構成にしました.この決断は正しかったと思っています.
このMacBookを良い点と悪い点に分けてレビューします.
良い点
軽い・コンパクト
このMacBookの最大の魅力はやはりこれ.軽くてコンパクト!
これは公式サイトのMacBookの仕様表です.
重さはなんと1kg以下,920gです.Macがグラム単位になる時代になりました.技術の進歩に感謝!!!
サイズはA4の紙より小さいです.A4の紙は210×297mmという大きさ.対してこのMacBookは196.5×280.5mm.このサイズ感は本当に最高.全く邪魔にならないので,気楽に持ち運ぶことができます.軽いのでバッグに入れても負担になりません.
以前,MacBook Proを使っていたこともあるのですが,その頃はMacを持って行くか悩んだり,持って行っても重くて結局出すのが億劫になったりとストレスを感じることがありました.小さなストレスも積もっていけば,イライラしてくるもの.しかし,今回のMacBookはそれがありません.サッとバッグに入れてサッと取り出す.ストレスフリー.心理的なストレスから解放してくれるこのサイズ感は最高です.
処理性能は十分
買う前に不安に感じていたのが処理能力.携帯性を重視した設計なので,性能はどうしても低くなってしまいます.このMacBookはCore MシリーズというCPUが採用されています.これはタブレットや薄型ノートパソコンを想定して作られたCPUで,「必要な部品を少なくして小型化できるけど,その分性能にも限界があるよ」という感じのCPUです.このCPUに不安を感じていましたが,私の使い方では全く問題ありませんでした.
使用用途
私がこのMacを使うときに行う作業は主にこの5つ.
論文・レポートの執筆
ブログの更新
プログラミングの勉強
読書
ウェブブラウジング
それぞれ細かく説明しますので,購入の際の参考にしてみてください.
論文・レポートの執筆
私は現在,大学院で言語学を専攻しています.そのため,授業の課題としてエッセイやレポート,そして最後には卒業論文を書きます.元々,このMacBookを買った理由は「iMacは便利だけど,家でしか使えないからなあ.大学とか図書館でも課題進めたいんだよなあ」という,外出先でもMacを使いたい!というものでした.
実際に使ってみて,こういった執筆や物書きの作業には,このMacBookの性能で十分だと確信しました.
実際に執筆しているときに使うソフトはこの6つです.
Scrivener
Pages or Word
Numbers or Excel
MindNode
Preview
Safari
Scrivenerがメインのエディタです.このエディタ最高!!!論文などの論理的で長い文章を書く方にはメチャクチャおすすめ.いつか別の記事で詳しく紹介したいと思います.興味がある方は無料のトライアル版もあるので試してみるのも良いと思います.
Scrivenerで執筆したものをPagesかWordに送って,ページ番号や段落組み替えなどの調整を行なってプリントしています.なので,PagesかWordも執筆中は起動させてあります.
エッセイなどを書いているときには,客観的な事実を述べるために数字などのデータを示さないといけない時もあります.そのための表やグラフを作成するソフトとしてNumbersかExcelも起動させて,必要な資料を作りながら作業します.
MindNodeはブレインストーミングのためのツールです.私はエッセイなどを書くときにはなるべく,文章の構造を考えてから執筆するようにしています.(そんな余裕がない時もありますが・・・)MindNodeはその構造を考えるための強力なサポートアイテム.具体的にはこんな感じの図を作るアプリです.
さらに論文を参照するためのプレビュー(Macにもともと入っているもの)とネットで検索するためのSafariを立ち上げています.基本的にそれぞれ10タブくらいずつ開いています.なので,基本的に論文やエッセイを書くときはこの6つのソフトを常駐させています.それでも動作が重くなることはありません.おそらくメモリ16GBの貢献が大きいのでしょう.これからMacBookを買おうとしている方は,値段は上がりますが16GBにアップグレードすることをお勧めします.
ブログ更新
このブログの他に,言語学のブログも運営していることは自己紹介の項目にも書いてある通りです.家で記事を書くときは基本的にiMacを使いますが,大学にいるときや出先でのスキマ時間などにはこのMacBookで記事を更新します.ブログ更新は基本的に文章を書くという作業に加えて写真編集がメインの作業です.
文章を書くという作業は問題なくできることは,すでに言った通りです.さらに写真編集に関しても問題なく行えます.
ブログ更新の際に私が使うソフトは次の5つ
Safari
MindNode
Affinity Photo
Affinity Designer
PhotoBulk
ブログは全てWordPressを用いて運営しています.基本的にSafariからダッシュボードにアクセスして,エディター上で記事を書いています.設定やデザインをいじったりするのもここから行っています.このくらいの作業ならMacBookの性能で何も問題ありません.
さらに,記事を書く前にアウトラインを考えるためにもMindNodeを使います.書き始める前に構成を考えることは,読みやすい文章を書いたり修正の手間を減らしたりするために効果的です.書き出してみると足りていない情報などもはっきりします.むしろ,ここに一番時間使ってるかも.
ブログに載せるための写真の編集やロゴの作成などはAffinityシリーズを使っています.一般的にはPhotoshopなどが人気ですが,サブスプリクション制で結構値段が高いです.Affinityは買いきりで¥6000なのでお手頃ですし,Photoshopとの互換性もあります.機能も使い切れないほどあるので,私にはこれで十分です.あまり知名度はありませんがMac界隈では有名なアプリです.
Affinityで作ったファイルはかなり大きなサイズです.そのままアップロードするには負担も大きい.なので,PhotoBulkというソフトでリサイズしてからアップロードしています.このアプリはリサイズだけでなく,ウォーターマーク(画像の右下にある透かし)を入れたり,余分なデータを除去してくれたりとブロガーにはマストなアプリです.このアプリでサイズを小さくした後にサーバーにアップロードします.
こうしてブログを書いています.これらの作業もMacBookで十分行えます.
プログラミング
去年の終わりからプログラミングの勉強を始めました.具体的にはPythonです.まだ始めたばかりの初心者で,今は文字の代入の方法を学んでいるレベルです.プログラミングで生計を立てているレベルの方には,文字通りMacBook Proの方がいいのでしょうが,初学者にはこのMacBookでも十分なはずです.
Pycharmというソフトで,ひたすら文字を打っています.楽しい.出先でちょっとした時間が空いた時にも学習できるので助かっています.
読書・ウェブブラウジング
インプット系の作業ですね.正直こういった用途にはiPadの方が適しているかもしれません.しかし,細かいところに手が届くのはMacBookの利点です.例えば,Picture in Picture(iPadでもできないことはないですがかなり面倒).Youtubeなどを見ている時に,動画を小さく切り取って表示し続ける機能です.ずっとYoutubeのページを開いておかなくてもいいんです.こういった細かい点や,キーボードのショートカットなどはiPadにはない利点ですし効率を高めてくれます.
macOSは最高
このMacBookを買う前は,出先ではiPadで作業していました.しかし,iPadはiOS.最近はかなり色々できるようになったと言うものの,細かい点はまだまだ改善の余地があります.その点やはり,macOSは洗練度が圧倒的に違います.作業効率が圧倒的に違います.柔軟性が違います.
トラックパッド
洗練度の最大の違いは恐らくここ.iPadはタッチパネルのインターフェイスを前提に設計されています.なので,キーボードなどで作業をしていてもイチイチ画面に手を伸ばさなくてはなりません.これがかなりめんどくさい.しかも,細かい作業はやりづらいです.
MacBookには洗練されたトラックパッドがあります.これが最高.イチイチ手を離さずとも画面を操作できます.コピーやペーストなどの細かい作業もiPadより断然楽です.もちろんiPadの方が好きな人もいると思いますが,私にはMacの方が合っています.今ではiPadでブログを書くことはなくなりました.
マルチタスク
iPadが進化してきていることは確かですが,その進化はMacとは別の方向に向かっているように感じます.マルチタスクの機能もその一例.iPadでもSplit Viewという機能のおかげでマルチタスクは可能になりました.この機能は直感的に使えて便利です.しかし,1画面に表示できるアプリの個数に制限がありますし,バックグラウンドで作業をさせることもできいです.
MacBookにはその制限がありません.これもMacの大きな魅力.Mission Controlというメチャクチャ便利な機能もあります.
本気でマルチタスクを行うならMac一択.
ファイル管理
エッセイや論文を書くときにはたくさんの資料が必要.ブログを書くときにも写真が必要.作業を行う過程にはたくさんのファイルが必要です.効率的な作業のためにはファイルを分かりやすく管理する必要があります.
そして,そのファイルはモノによってPDFだったりWordファイルだったり,写真もJPEGだったりPNGだったりRAWだったり,資料は音声や動画の時もあるのでWAVだったりVLCだったりMP4だったり.
たくさんのファイルを扱うということは,たくさんの形式のファイルを扱うことでもあります.
ここでも,やはりiPadよりMacBookの方が利があります.
iPadでのファイル管理は直感的ですが,その分効率が落ちます.同時にいくつものファイルを開くことはできません.ファイルの移動やコピペもやりづらいです.様々なファイル形式に対応するためには,色々なアプリを行ったり来たりする必要も生まれます.
MacBookはmacOSなので,ファインダーで一発.あらゆる形式のファイルに対応できますし,いくつものファイルを同時に開いて操作することも可能.
個人的にはいまだに,生産的な作業にはMacが有利という感想です.
デザインが最高
このMacBookのデザインは歴代MacBookの中でも最高峰だと思います.限界まで削られたボディ,愛くるしいコンパクトさ.美しさMaxです.百聞は一見に如かず.写真載せておきます.
悪い点
個人的にはこのMacBookは本当に買ってよかったと大満足ですが,それでも気になる点が無いというわけではありません.特にiMacも使っている身としては「これはiMacの方がいいよな」と思う場面も多いです.レビュー記事である以上,そんなMacBookの欠点もちゃんと報告すべきなので,悪い点も記します.
画面が狭い
携帯性とトレードオフなので,しょうがないとは思いますが画面が狭いです.幸い,Macには画面の解像度を変更できる機能があるので,その機能で最大に広げてはいますが狭いです.Mission Controlを駆使して頑張っています.それでも,資料が細かい文字などの時は,ズームイン・ズームアウトを繰り返して読むので面倒です.
iMacなら大画面で,そんなことは必要なし.据え置き機の強さだと思います.
首が痛くなる
どんなノートパソコンにも言えることですが,ノートパソコンを使う時は目線が下がるので首が痛くなります.特に小型のノートパソコンほど,目線を下にしなくてはならないので辛いです.必然的に猫背になりやすく,健康にいいとは言えません.
私は普段からカバンに入れているメガネケースをスタンド代わりにして,無理矢理視点をあげています笑.これがあるとないとで結構違う.
メガネケースを挟んで視点アップ
音質が軽い
これも軽量化のためには仕方がないところですが,音質が軽いです.シャカシャカ感が否めない.しかし,日常生活においては何の不便もないレベルです.Youtubeなどは何も問題ないですし,よっぽど音質を重視している人でなければ十分なレベルです.
ただ,iMacなどの母艦と併用する場合はその差がはっきりします.
結論 MacBook 12inchは出かける時の最高のパートナー
このMacBookは外出の時に持っていくには最高の愛機になってくれます.
華奢なのに堅牢感のある美しいボディ.片手で吸い付くように持てる軽さ.場所を問わずに作業させてくれるコンパクトさ.最高です.
特に文系の学生には最適なMacBookだと思います.
生活の必需品だからこそ良いものを使う.気に入ったものなら使っているだけで楽しくなれる.
本当に買ってよかったと思える,MacBook 12inchはそんなMacです.