Mermaid 記法を言語学に応用する
以前の投稿でMermaid 記法のサンプルを紹介した. 前回のサンプルでは, 一般的な自然言語処理に関する内容をまとめていた. 今回は, 統語論における活用例として, Mermaid 記法を用いたサンプルを提示する. 具体的には, Mermaid 記法を使って樹形図 (Syntax Tree) を作成する方法を紹介する.
Mermaid 記法を用いる場合, 学術論文に掲載するための樹形図のフォーマットには適合しない可能性がある. しかし, 自習用としては十分なものを作成することが可能である. 特に, Mermaid 記法をサポートしているNotionで利用する際に, その簡便さが際立つため, 学習や実験的な用途においては有用性が高いと考えられる.
以下に, Mermaid 記法を用いて作成した樹形図のサンプルを示す. (なお, このサンプルは形式を示すものであり, 樹形図の正確性については考慮していない.)
graph TB;
T1[TP] --> N1[NP: David]
T1 --> T2[T']
T2 --> T3[T: past]
T2 --> V1[VP]
V1 --> V2[V']
V2 --> V3[V']
V3 --> V4[V: eat]
V3 --> N2[NP: lunch]
V2 --> A1[AdvP: slowly]