構成性の原理
人間の言語には当然であるが,意味というものが含まれている.この意味はどのように存在しているのだろうか.1つの考え方としてPrinciple of Compositionality(構成性の原理)と呼ばれるものがある.Kurafuji(2017)はこの原理を次のように説明している.
構成性の原理とは「全体の意味は各部分の意味から予測可能な方法で計算される」というもので,フレーゲの原則(Frege’s Principle)とも呼ばれる.
(Kurafuji,2017,p. 168)
別の言い方をすれば,各部分の意味の総和が全体の意味になると言えるであろう.この考え方は,意味を非常にシンプルな表現でまとめることができる.他方で,意味というのは,元来非常に複雑な性質を有しており,ときには,各部分の意味の総和以上のものが,全体の意味として発生すると考えることもできる時がある.こういった観点から意味の研究は非常に難しいものであり,統語論のそれとはまた違う面白さがある.
そもそも,生成文法では意味ではなく,文の構造を主眼に置く傾向が強いため,しばしばこういった意味の観点が抜け落ちてしまうことは意識しなければならない.
参考文献
- 畠山雄二. (2017). 最新理論言語学用語事典.