発音とMRI動画のデータベース
以前の投稿で, 音声学の研究にはMRIが使用されることを述べた. MRIを用いることで, 実際の発音がどのように行われているか可視化ができるというメリットがある. しかし, MRIは一般的な個人ではなかなか使用することが難しい. そこであるサイトを紹介する.
SPAN (Speech Production and Articulation kNowledge group) はUniversity of Southern California のチームがデータセットを公開しているサイトであり, 様々な音素の実際の発話の要素をMRI動画と合わせて確認することができる. 例えば, 下記のページに飛んで確認したい音素をIPAチャートから選んでクリックしてほしい.
https://sail.usc.edu/span/rtmri_ipa/je_2015.html
すると動画が現れ, 実際にその音素を発音している様子が観察できる. 加えて, このサイトでは複数の発話者のデータを取得しており,発音の個人差等を考慮するのにも役立つであろう. しかし,以前にも書いたがMRIはその特性上,次の2点に留意が必要である.
- 歯は映らない
- 撮影する際の対象は仰向けで発音している
参考文献
- SPAN (Speech Production and Articulation kNowledge group) https://sail.usc.edu/span/index.html
- 川原繁人. (2018). ビジュアル音声学.