統語論における等位接続
人間の言語は二つの要素を接続することが可能である. 例えば, “and”や”or”といった接続詞によって結ばれる二つ以上の要素を結合し, 次のような文章を形成することができる.
I bought one apple and two oranges.
私は1つのりんごと2つのオレンジを買った.
このように二つ以上の要素を並べることを Coordination (等位接続) と呼ぶ. 並べることができる単語や句は形態を問わず多様であり, これが Coordination の特徴である. 一般的に, Coordination は Subordination とは異なり, 項同士が多くの点で対称的である. 例えば, 同じ構文カテゴリに属し, 名詞句であれば同じ格を持つ. しかし, 特定の状況下では項が異なるカテゴリに属したり, 一方の項からのみ抽出が行われたりすることもある. これを Coordination Structure Constraint に違反するという. このような対称性と非対称性の間の緊張関係が, Coordination を長年にわたり興味深い分析上の課題として残している.
参考文献
- Goodall, G. (2017, March 29). Coordination in Syntax. Oxford Research Encyclopedia of Linguistics. Retrieved 5 Dec. 2024, from https://oxfordre.com/linguistics/view/10.1093/acrefore/9780199384655.001.0001/acrefore-9780199384655-e-36.