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どのように等位構造は扱われてきたか 2 接続詞句のアプローチ
以前の投稿で, 生成文法の歴史としてXバー理論 (X-Bar Theory) の時代について触れ, さらにその中のAdjunctionアプローチについてまとめた.
今回は, もう一つの主要なアプローチであるConjPアプローチについてまとめる. こちらのアプローチの主な特徴は, 次のようにまとめられる.
- 接続詞句 (ConjP) アプローチ
- 等位接続詞 (& / and) を, 自身の句構造を投射する機能範疇の主要部として扱い, 等位項 (conjuncts) をその指定部 (Spec) または補部 (Comp) に配置する.
- 第1の句 (XP1) を指定部に, 第2以降の句 (XP2) を補部に配置する非対称的な構造を前提としている.
以前の投稿でまとめたAdjunctionアプローチとの大きな違いは, 接続詞を主要部として扱うか否かであろう. これにより様々な理論的な方針が異なってくる. どちらに対しても利点があれば, 理論的な不整合が生じる点もあり, 慎重に向き合う必要がある.
なおかつ, これらは, Xバー理論の時代における理論であるため, 現代のミニマリスト・プログラムにおいては, さらに別の観点からの検討が必要になる.
参考文献
- Bode, S. (2024). Coordination and the Strong Minimalist Thesis. Routledge.