非接続詞的等位接続と接続詞的等位接続


以前の投稿で接続詞というのは, 様々な分類ができることを見た. 今回はさらに別の観点で接続詞を見たいと思う. それがAsyndetic/Syndetic Coordination (非接続詞的等位接続/接続詞的等位接続) という観点である. (なお日本語訳は英文を直訳したものなので, 定着した訳ではないことに注意が必要である).

次の二つの文を見てみよう.

  1. The room was dark, cold, empty.
  2. The room was dark, cold, and empty.

これらを見比べると接続詞という明示的な標識 (マーカー) を持つか否かで差があることがわかる. この明示的な接続詞を持たない表現をAsyndetic Coordination (非接続詞的等位接続) と呼ぶ. また, 明示的な接続詞を持つ表現をSyndetic Coordination (接続詞的等位接続) という.

ヨーロッパ系の言語では接続詞を用いるSyndetic Coordinationの使用が多いが, 副詞や形容詞, 節などにおいてAsyndeticな表現も見られる. 一方で非ヨーロッパ系言語ではAsyndetic Coordinationを用いることが多い.

参考文献

  • Haspelmath, M. (2004). Coordinating constructions: An overview. In M. Haspelmath (Ed.), Coordinating constructions (pp. 3-39). John Benjamins Publishing Company. https://doi.org/10.1075/tsl.58.03has

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