接続のパターン


引き続き接続詞について見ていきたい. 以前の投稿で Monosyndetic/Bisyndetic, Asyndetic/Syndetic Coordinationという観点で等位構造を見てきた. これを論理的に考えてみよう. 2つの項を接続する場合, 論理的に複数のパターンが存在する.

AとBを被接続要素, coを接続詞とするとそのパターンは次のようなパターンが可能である.

  • Asyndetic: A B
  • Monosyndetic: A co-B, A-co B, A B-co, co-A B
  • Bisyndetic: co-A co-B, A-co B-co, A-co co-B, co-A B-co

興味深いことに, 今挙げた論理的にあり得るパターンの中で, co-A Bというパターン以外のすべてのパターンは実際にさまざまな言語で確認されている. co-A Bが存在しない, あるいは極めて稀である理由は, 接続詞の発達の歴史に理由を求めることができると考えられる.

以前言語学をやっていない人と等位構造について話していたときに, 「andだけでここまで深くいろいろなことを考えるのかと驚いた」と言われたが, 本当に奥が深い世界である.

参考文献

  • Haspelmath, M. (2004). Coordinating constructions: An overview. In M. Haspelmath (Ed.), Coordinating constructions (pp. 3-39). John Benjamins Publishing Company. https://doi.org/10.1075/tsl.58.03has

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