混成語と受け入れやすさ


我々の身近な食べ物の中にハンバーガーがある. ハンバーガーは他にもチーズバーガーやビーフバーガー, チキンバーガーなど, 様々なものが存在している. 日本語を母語としている話者からすると, これはもはや当然のことであり, そもそもハンバーガーが一つの食べ物であって, 「ハン」と「バーガー」で分けるというような発想が生まれにくいかもしれない.

Carstairs-McCarthy (2017) はこの点に対して非常に面白い仮説を立てている.

The ready acceptance of cheeseburger and similar blends such as beefburger and vegeburger may have been encouraged by a feeling that hamburger is a compound whose first element is ham – scarcely appropriate semantically, since the meat in a hamburger (originally a kind of meat pattie from Hamburg) is beef.

(Carstairs-McCarthy, 2017, p. 65)

ハンバーガーというのは, もともとドイツのハンブルク (Hamburg) 発祥の料理に由来しており, それが語源となっている. しかし, 英語のネイティブスピーカーは, この “hamburger” を “ham” + “burger” として異分析(再解釈)したのではないかと述べられている. つまり言い換えれば, 形態素を本来の成り立ちとは異なって認識したものであり, そこから「ハムではなく, チーズやビーフでも良いだろう」というような発想へと繋がっていったのであろう. これは日本語話者では気づきにくい点であり, 非常に興味深い.

参考文献

  • Carstairs-McCarthy, A. (2017). An introduction to English morphology: Words and their structure (2nd ed.). Edinburgh University Press.

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