Butterfly-collecting


言語学という学問自体にも歴史が存在する.

その時代によって,言語観やそれに基づく研究内容も変わっていくが,今回はChomskyを境にまとめてみたい.

Chomsky以前の言語学(アメリカ構造主義)では,言語の観察と記述を主な仕事して研究を進めていたが,それに異を唱えたのがChomskyであった.

Chomskyはそういったものは「蝶々集め」だと一喝する.

You can also collect butterflies and make many observations. If you like butterflies, that’s fine; but such work must not be confounded with research, which is concerned to discover explanatory principles of some depth and fails if it does not do so.
(Chomsky 1979)

Chomskyに言わせれば,観察と記述は研究とは言えず,研究であるからには(ある程度の)説明原理を発見する必要があると説いている.

ここから言語学の潮目も変わってきたといって良いだろう.

参考文献

  • Chomsky, N. (1979). Language and responsibility: Based on conversations with Mitsou Ronat.

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