適切な規則策定とは


理論言語学では, 言語に対してその特徴を適切に体系化することが求められる. その際に重要な発想になるのが, その仕組みを記述するためのルール, いわば規則である.

しかし, この規則はあくまで理論上のものであり, それを保証するためには実際のデータを観測しなくてはならない. 他方で, 実際のデータでも観測できない部分まで考慮すると, 規則というのは本当に強力なツールになってしまう. その例を非常によく表している Carnie の例を引用したい.

For example, we could allow X-bar theory to generate sentences where the word “snookums” appears after every word, then have a transformation that deletes all instances of “snookums” (i). (ii) shows the D-structure of such a sentence. (iii) would be the S-structure (output) of the rule.

i) “snookums” \Rightarrow\emptyset

ii) I snookums built snookers the snookums house snookums.

iii) I built the house.

This is a crazy rule. No language has a rule like this.

(Carnie, 2021, pp. 299-300)

このように, 規則というのはその制作者によって好きなように作れてしまう. だからこそ, 一貫した理論を打ち立てるためには, その規則の妥当性や一貫性, そして必要性を十分に考慮・検討した上で, 理論構築をしていかなければならないであろう.

参考文献

  • Carnie, A. (2021). Syntax: A generative introduction. John Wiley & Sons.

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