「結果」を「原因」にすり替えない.


以前の投稿において, ミニマリストプログラムで言語は完璧な設計を成しており, 第3要因等によって最も効率的な体系を成している想定であることをまとめた.

しかし, こういった物事を考えるときに, (言語学に限らず一般的に) 気をつけなければならないことがある. それがトートロジーに陥らないかという点である.

例えば, 計算負荷を減らすような操作を第3要因によって説明しようとする時, 「これは計算負荷を減らしているから, 第3要因 (効率性) によるものだ」とまとめてしまうのでは単なる言い換えにすぎず, 循環論法に陥ってしまう.

これは, 場合によっては「これが自然界における最良の妥当な形なのだ」と言い張ってしまえば, 理論は反証可能性を失うことになる.

こういった事象を防ぐために, 研究の観点では, 独立した指標を元に効率性を判断し, なおかつ, それが実際の言語データと照らし合わせて予測と観測が一致するかという観点で, 都度入念に検証されなければならない. つまり, その『効率的である理由』を納得させられるだけの具体的な根拠 (アルゴリズムの計算量, 物理的制約) を示せているか? ということを念頭に持ちながら研究を進める必要があるだろう.

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