サヴァン症候群の脳科学的見地.


サヴァンと呼ばれる症状がある.時折テレビでも取り上げられるため聞いたことがある人もいるかもしれない.この症状の特徴は知的能力に障害を持つが,まるで写真のように細部を表現した絵画を描くことができる等の特殊な能力を持つケースがあることである.

この特殊能力に関しては言語に関しても報告されている症例があり,クリストファーというサヴァン症候群だった患者は20カ国語を流暢に話すことができたという記録が残っている. しかし,精神年齢の発達に遅れが見られ,29歳の時の精神年齢は幼児の9歳相当だったと言われている.

元々,サヴァン症候群はフランス語の サヴァン(savant) からきており, 意味は「 優れた学者」 と言うような意味である. この由来からもわかる通り,サヴァン症候群の患者は特定の領域において並外れた能力を示すことが多い.

クリストファーの場合あくまで仮説になるが,言語の臨界期が保たれたまま,年齢を重ねたと考えるとすると,言語習得が簡単にできたことの説明ができる. このことを考えれば,この 一例は言語研究においても重要な示唆を含んでいるのかもしれない.

参考文献

-酒井邦嘉. (2002). 言語の脳科学: 脳はどのようにことばを生みだすか.

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