脳のわずかな配線の組み換え
人間の言語能力がどのように発現したのか、それは未だ解明できていない研究上の課題である。Chomskyの次の一節を見てみよう。
That suggests a reasonable scenario for language evolution. First, some minor rewiring of the brain took place, yielding the new property of recursive enumeration. The next step is reconstruction: Nature devises the simplest and most elegant way to organize the new system: SMT.
(Chomsky, 2024, p. 20)
この一節によれば、脳のわずかな配線の組み換えによって、再帰的な配列という新たな特性が生まれたことになる。しかし、脳のわずかな配線の組み替えというのは、より深く検討されるべき対象であるし,具体的にそんなことが本当に起こり得るのかという点も、改めて検討が必要である。
他方で、これは進化上の話であり、こういった変化をどのように捉えるかというような方法論的な問題は、非常に解決が難しい点であるとも言えるであろう。
参考文献
- Chomsky, N. (2024). The miracle creed and SMT. In M. Greco & D. Mocci (Eds.), A Cartesian dream (pp. 3–32).