英語の否定形についての論文を読んだ.
読んだ論文はこちら.
英語には3種類の否定形がある.この論文ではその3種類を
- any-negation I didn’t have any money
- no-nagation I had no money
- negative concord I didn’t have no money
として区別している.(論文より引用)
そして,any-negationが最新の変化種ということを踏まえながら,現在の潮流をNorthern England, Ontario, Canadaのコーパスを用いて研究している.ロンドンやニューヨークといった都市部は含まれていないことに気をつける必要がありそうだ.
そして,この研究ではno-nagationはイングランドにおいていまだ健在であり,functional verbはno-nagation, lexical verbsはany-negationと動詞の種類によってもばらつきが見られることを示している.
さらに,この研究では話者の性差と教育レベル,年齢についても言及している.
女性の方がany-nagationを使う割合が多いとのことだ.これは興味深い.研究者はこの理由をLavovのGender Paradoxだろうと推測している.(社会言語学はあまり明るくないので,もう少し勉強したいと思う.)
しかし,any-nagationの浸透が進んでいること.また,any-nagation自体が新種ということは知らなかった.
Lavovはちゃんと読まないとならない.