実行と知覚の両方に応答する神経細胞。
人間の脳には神経細胞と言うものがある。
この神経細胞というものは基本的に、運動に応答するものは運動のみに反応し、知覚に応答するものは知覚のみに反応する。
しかし、1990年代初めに、イタリアの研究者により、これらの基本的な神経細胞とは別の挙動を示す神経細胞が見つかった。
この 神経細胞は運動にも知覚にも応答する反応を示す。
例えば、ある物体をつかんでいる時と、他の個体がその物体をつかんでいるのを観察している時、どちらでもこの細胞は反応を示す。
この特性を持つ神経細胞をミラーニューロンと呼ぶ。
ミラーニューロンは、猿の場合は運動前野に存在しており。
ヒトの場合でも、運動前野及びブローカ野に存在していることがわかった。
さらに、このミラーニューロンは、スズメ目の鳥類も有していることが研究からわかっている。また、その場所の運動前野に存在しており、大脳基底核に影響を与えている。
このミラーニューロンは、生得的に存在しているのか、後天的な 学習により獲得されるのかといった仕組みの部分はわかっていない。
しかし、この 神経細胞は他の神経細胞と挙動が異なると言う点で非常に重要であり、今後の研究が期待される神経細胞の1つであると言える
参考文献
- 畠山雄二. (2017). 最新理論言語学用語事典. EBSCO eBooks.