感覚系と運動系
前回の投稿でSensorimotor (SM) system 感覚運動システムについて投稿した。これは、筋肉の収縮や制御を行う時に使われる。
他方、チョムスキーのミニマリストプログラムでは言語機能は下記のように想定されていた。
感覚運動システム ↔︎ PF (Phonetic Form) < > LF(Logical Form) ↔︎ 概念・意図システム (原口 & 中村 1992)
今回はこの中の概念・意図システムについてである。
言語は伝統的に音声と意味が対となると考えられている(手話を含む場合はこの限りではない)。
ということは、音声の部分と意味の部分で2つの処理が行われていることが仮定できる。音声の処理(口腔の筋肉を用い音声に変換)はSensorimotor (SM) system 感覚運動システムが担っていた。なので、Conceptual-intentional (C-I) system 概念・意図システムが担うのは意味の部分である。
つまり、言語の概念や意味の運用に関わる処理を行う体系をConceptual-intentional (C-I) system 概念・意図システムと呼ぶ。
しかし、このシステムは内部構造がどうなっているか、他のシステムとどのように関わっているか、未だ謎が多い。
参考文献
- 原口庄輔, & 中村捷. (1992). チョムスキー理論辞典. 東 京: 研 究 社 出 版.