高度に発達した言語能力は人間と言う種の固有の能力と扱われることが多い。


とりわけ、階層構造を持つ文法を扱える能力は重要視されている。(近年、シジュウカラも高度に発達した文法能力を持つという研究も報告されているが)

この言語能力の起源はどういったものかと言う研究は非常に興味深い。

人間以外の動物も発声能力や簡単な意思伝達ならできていると思われる。しかし、なぜ人間だけがここまで複雑なコミュニケーションが取れるようになったのだろうか。

この問いに対しては形質の統合と言う観点で考えると有効な説明を見出せるかもしれない。

つまり、言語にはそれを構成する複数の形質が存在しており、人間だけはそれらの形質を統合して扱うことができる、一方他の動物はそれらの形質を独立して使用していると仮定すれば統合の観点から議論を進めることができる。

こういった形で、別々の形質が独立に進化し、それがある時点で融合した結果、人間の言語の発芽につながったのではないかと主張する考えを「形質の内容の独立進化仮説」という(Okanoya 2002)。

この仮説では、意味を持たない歌のような形質の進化と意味を持つ発声の形質が独立しながら進化しポイントで統合されたと考える。

これはチョムスキーの生成文法にもつながる非常に興味深い仮説である。

参考文献

  • 畠山雄二. (2017). 最新理論言語学用語事典. EBSCO eBooks.
  • Okanoya, K. (2002). Sexual display as a syntactical vehicle: the evolution of syntax in birdsong and human language through sexual selection. The Transaction to Language.

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